イクジな日々、おシゴトな時間。

「会社での仕事」そして「育児」という2つのおシゴトに追われながらも、「子の成長」そして「私自身の成長(いわゆる「育自」^^)」を楽しんでいきたいと考えている、Working Motherが綴るblogです。
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足利尊氏と南北朝時代

「私本太平記」吉川英治著を読みました。
文庫本で全8冊です。半年かかりました。がんばったぞ、ワタシ。

私本太平記〈1〉 (吉川英治歴史時代文庫)私本太平記〈1〉 (吉川英治歴史時代文庫)
(1990/02)
吉川 英治

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読み始めたきっかけは、最近歴史に興味を持ち始めまして。
で、ある日、「ワタシってこの辺の時代の知識が欠落してる!」と気づいたのです。で、お勉強したいな、と思ったので。
小説じゃ、ちゃんとした勉強にならないのかもしれないんだけど、でも、やっぱり人物がいきいきとイメージできなきゃ楽しくないのでね。多少脚色が入っても、小説から入ろうと思いまして。
でも、この時代をテーマにした小説って比較的少ないのね。で、この「私本太平記」に行き着きました。
まあ、意地になって、全巻読んだけど、さすがに半年もかかるとは思いませんでした。

ということで、感想文を書いてみます♪
歴史好きの人にとっちゃ常識みたいなことばかり並べてるかもしれませんが、その辺、素人なのでご容赦を。

まず、この小説の舞台は、鎌倉時代の終わりから、南北朝時代です。室町幕府も作られたにも関わらず、「室町時代」という言葉はでてきません。
結局、この時代の特徴は、北朝・南朝という2つの朝廷が並列して存在した、という特異な時代であったことといえます。だから、「南北朝時代」。
でも、実は、この時代に対する解釈はさまざまであったようです。北朝は逆賊のたてた朝廷であり、南朝が正当な朝廷であるという解釈のもと、明治時代はこの時代を「吉野朝時代」と呼ぶようにしていたとか(Wikipediaより)。この解釈のもとでは、尊氏は完全に「逆賊」ということになりますね。
そもそも、南朝の北畠親房が『神皇正統記』を記したように、この時代がリアルであったときから既に、どちらが正当な朝廷である、という解釈争いをしていたといえます。

朝廷が2つに分かれたという特殊な時代でありますが、もちろん、そこに至るまでには複雑な経緯があります。
その火種は、鎌倉時代、天皇家の内部対立に、北条執権が口出しをし、「大覚寺党」と「持明院党」が交互に即位するようルール決めをした、というところにあります。
そんなテキトーなルールが永続するわけがない、ということで、血気盛んな後醍醐天皇がこのルールを無視し、政権を武家から公家に取り戻すべく、北条家を滅ぼし(実際に滅ぼしたのは新田義貞ですが)、建武の新政を開始するわけです。
しかし、後醍醐天皇の建武の新政は、公家に実権が握れるよう設計され、また、中央集権化したわりに形骸化しやすいものであり、さらに、恩賞についても武功のあった武家には納得の得られるものでなく、そういった観点から武士を中心に不満をためていくわけです。
そして、そんな不満をためた武士たちが、期待を寄せたのが、家柄・血筋もよく、また武士からの人望が厚い、足利尊氏でした。
足利尊氏には、(征夷大将軍になるという)野望がありましたが、(恩賞を気前よく部下に分け与える、政治を弟の直義に任せる等)鷹揚で、私欲がなかったようです。そんな尊氏は、当初、後醍醐天皇のために働くのですが、陰謀に巻き込まれて(後醍醐天皇に計られたというより、尊氏を危険分子と見た側近たちに計られたということです)、後醍醐天皇に反旗を翻すことになります。その際に、自分が逆賊ではないという証拠立てのために立てられたのが、「北朝」です。
「北朝」には大した力もなかったようですが、しかし、そもそも、交互に即位するルールがあったのを無視したのが後醍醐天皇であり、もともと次は持明院党が即位すべきであったことから、こちらも正当性がないとはいえません。

そして、この小説の舞台となっているこれらの時代。
荒れています。

実は、私が歴史に興味を持ち始めたきっかけというのは、サブプライム問題に関連してよく言われるようになった「100年に1度の不況」という言葉にあります。
100年に1度?いかにもウソっぽいキャッチフレーズだと思いました。誰が言った?
(その後、この言葉は、元FBR議長のアラン・グリーンスパン氏が言った言葉だとわかるのですが)
正直、不況とはいえ、長い歴史を見れば、平和な方だし、そんなに悲惨な方でもないんじゃないの?(まあ、平和ボケのところはあるかもしれないけど)というのが、私が思った感想だったのです。
(あとで気づいたんですけど、日本で100年といえば、太平洋戦争をも挟みます。それを含んでも、100年に1度の危機(たぶん、アメリカの金融市場においては、そう呼んでもいいような状況なのかもしれませんが)、とかいう言葉をキャッチフレーズ的に使うというのは、やっぱり日本のマスコミの思考能力を疑うしかありません。)

で、実際、この小説を見ると、この時代に生きているのもなかなか悲惨です。
いつ戦乱にまきこまれるかわかりませんし。
戦いが日常化している時代といえば、語感から「戦国時代」がまず浮かびますが、時代が変わる狭間というのは、いつだって戦乱の世の中なのだなと思いました(そういう意味では、明治維新~太平洋戦争敗戦までが、大きな1つの時代であり、太平洋戦争敗戦以降が別の時代になる、というふうに、後世に歴史を整理されそうな気もします)。なのに、なんで、「戦国時代」だけそういう呼び方なのかな、と思って、わがダンナに聞いてみると、「戦国時代」以外の戦乱は、だいたい2つの大きな対立でなりたっているが、(例えば、「源氏と平家」とか、「南朝と北朝」とか)、「戦国時代」だけは群雄割拠の時代だったから、と説明しており、私もそれに納得しました。
武士のモラルもあったもんじゃありません。裏切り行為は日常化していたり。「衣食足りて礼節を知る」なんだなあ、とせつせつと思います。
しかし。
こんな時代だからこそ、モラルのある人間が輝いて見えるのです。
例えば、楠木正成。この人は、尊氏からの誘いにものらず、南朝派であり続けます。明治時代においては(例の「吉野町時代」と解するもとでは)、「忠臣の鏡」として扱われていたそうです。

そして、尊氏も、モラルがあるからこそ輝いていた人物といえます。
征夷大将軍をめざせるだけの恵まれた家柄に生まれた尊氏。おじいちゃんの遺書を読んで、天下をとることを決意したエピソードは、史実なのか脚色なのかわかりませんが、とにかくそうした野望を持って動き始めるわけです。
また、なぜか、欲がないところがあったようで、恩賞でもらった土地を、配下の者に分け与えて、独自の恩賞としていたりしたようです。後に、弟の直義とは争いあうことになるわけですが、もともとは「自分はともかく直義は幸せになれば」という思いを吐露したこともあったとか。
楠木正成の首をご実家に送り返してあげた、とか。敵対していた後醍醐天皇を弔うために天竜寺を建立した、とか。そういうエピソードを読むと、裏切りがあたりまえの戦乱の世の中に、こういうことができた人、というのが、心のよりどころがない人々の信頼を集めた一因だったんだろうな、と思うわけです。

この小説では、足利尊氏の他、後醍醐天皇、楠木正成、佐々木道誉等が、魅力的に描かれていて、こういった人たち同士のやり取りは楽しんで読むことができました。

「建武の新政」や足利直義の取締りにも学べることは多いですね。
杓子定規になにかやろうとしても信頼は得られない、とか。
人って、理屈も大事だけど、理屈だけじゃついてきてもらえないんですね。。。

そのなかでは『楮幣』の話も経済的に勉強になりました。
貨幣って、信頼の裏づけがなければ意味がないのよね、みたいな、お金学の基本を改めて思ったり。

思ったのは、結局、時代が変わっても、人間は変わっていないのだろうな、ということ。
人間は、与えられた環境の中で(生まれた時代の中で)、与えられた生を全うすることしかできないのだということ。

なんだかんだ言って、今の世の中ってかなりましな方だと思ったのですよ。
多くの場合、衣食は足りてるし。(まあ、食生活が実は貧弱、とか、自分史の中では服にお金をかけられない方、とか、そういう問題はあるでしょうが、残飯の多さや、着なくなった服の処分をどうしようとか、そっちの方が問題だったりするわけですから、むしろ、余ってるといえるわけですよね)
戦乱の世の中ではないし、徴兵制だってないし。つまり平和なわけですし。(平和ボケで大丈夫か?という問題はあるかもしれませんが)
士農工商やカースト制みたいに、生まれついた職業を全うしなくちゃならない、という話もありませんし。つまり、誰だって努力すれば、官僚にだって、スポーツ選手にだって、なれるわけですし。(ま、これまた、教育格差問題、みたいなのも言われてますけどね。)
まあ、かなりましな時代のなかで、あれが問題だ、これが問題だ、とやり合っているように思えてきたわけです。
もちろん、それらは実際に「問題」なのですよ。それはそうだと思うのですが、だからと言って、こんな世の中だめだ、と結論付けるのは尚早で、いろんなことが解決されてきたからこそ今があるといえるわけです。今を否定する人には、本当にそんな一昔前の世の中に戻りたいですか?ということを、大局的な目を持って、自ら問い直してほしいと思います。
そういう意味で、これまでの積み重ねを感謝し、人間の本質を学ぶということで、歴史を学ぶことって意味があることなんだろうな、と思う。

というわけで。
歴史小説素人の感想文、でした^^;
【 2009/06/06 (土) 】 ハハもお勉強 | TB(0) | CM(0)
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さちまねき

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地味系ワーキングマザーが、ハハとしての想いや、お仕事との両立のこと、子供の成長レポート等、身のまわりの話を背伸びせず書き綴っています。

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  :事務職のフルタイムワーカー。2005年に男児、2010年に女児を出産。
★ダンナorパパ(4?歳♂)
  :外のお仕事も家のお仕事も頑張ってくれています。
★息子(8歳♂)
  :2005年生。食アレっ子ですが、食べられるものは増えてきました。
★娘(3歳♀)
  :2010年生。いつのまにか成長している我が家のお姫様。

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